小学校で養蚕、県内44校で絹文化継承プロジェクト

 桐生市立西小学校(小山敬司校長)にカイコ500頭が持ち込まれ、人工飼料による養蚕が始まった。「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産登録から1年、県世界遺産課の絹文化継承プロジェクトの一環で、県内44校(うち桐生市3校)で実施される。繭になったら回収して碓氷製糸で生糸にして、桐生の織物工場で絹布に。年内には参加各校の校旗が完成する。

 小学生に養蚕や絹織物に関心を持ってもらおうと企画された、絹の「校旗を作ろうプロジェクト」。カイコは富岡市の小野人工飼料育センターで育った2万2500頭が県内各地の44校に配られた。桐生地区では西小、神明小、黒保根小で実施。1校500頭だが、黒保根は姉妹校の西町インターナショナルスクール分も合わせて1000頭を飼育する。

 西小には1日に運び込まれ、理科室前の涼しい廊下に置かれた。2日は3眠に入り、3日から給餌を開始。桑のない街なかの学校ゆえ、12キロの人工飼料を冷蔵庫で保管して必要な分量を切り分けて与える。

 理科室に近く、2学期には桐生市の2年目の事業で機織りを体験することになっている3年生が主に担当することになっている。子どもたちは250頭ずつ固まってうごめいているカイコに興味津々。ようかん状の人工飼料は見知らぬ臭いがするようで、鼻をつまむ子も。「逃げないかな」「つぶれないかな」と心配したり、「食べてる、食べてる」と喜んだり。

 5年生の菊澤佳佑さん、清水利瑚さんも繭は見たことがあるが、カイコは初めて。「もっとかわいいかと思った。好きじゃないけど、きらいじゃない」と感想。佳佑さんは昆虫ゼリーでカブトムシを育てるそうで、カイコの成長を日々見守るうちに、かわいくなるかも。

 土・日曜も理科教諭らが餌をやり、予定では17日ごろから繭を作り始め、24日ごろに回収。下旬から碓氷製糸で製糸、秋に桐生の織物工場で1メートル×1・5メートルの布に織り、刺しゅうや描画で校章を入れて校旗を完成させる。来年1月末には県庁で参加各校の成果発表会を開催するという段取りだ。

関連記事: