落語で伝える郷土の誇り 「100年語り継ごう」

 みどり市制施行10周年を記念し、地域の歴史や文化を落語にして後世に伝えるプロジェクトが進んでいる。市民有志でつくる「100年後まで語り継がれる創生落語」制作委員会(松島弘平委員長)が、旧3町村の偉人や伝説にちなんで「石原和三郎」「大間々あきんど」「岡上景能」の三つの物語を台本化。真打ちの落語家によるお披露目の口演会を5月14日、大間々町のながめ余興場を拠点に市内3カ所で開く。

 創生落語プロジェクトは、木造芝居小屋として全国的にも貴重な同余興場を生かして地域活性化を図るNPO法人ながめ黒子の会(小屋雅義理事長)のメンバーら18人でつくる制作委が取り組んでいるもの。

 黒子の会は2001年から同余興場で定期的に寄席を開き、落語の魅力を伝えてきた。そうした実績を生かし、市制10周年の節目に「地域の誇りや一体感を高める記念事業をしよう」(松島委員長)と“ご当地落語”の制作を企画した。

 笠懸町、大間々町、勢多郡東村の旧3町村ごとの物語をつくるため、3班に分かれて郷土史を研究。地域ならではの小ネタを盛り込みつつ、議論を重ねて台本を練り上げた。

 並行して、昨年11月にはあずま小の4~6年生を対象に落語のワークショップを開催。三遊亭楽麻呂さんを講師に招き、子どもたちに落語の面白さを伝えつつ、落語に対する反応も探った。

 完成した台本は、童謡の父と呼ばれる東町出身の石原和三郎の物語、大間々町の醸造文化を築いた近江商人の代表格・岡直三郎商店の「街を守ったしょうゆ」の物語、それに笠懸の新田開発に尽くしながら非業の死を遂げた郷土の大恩人・岡上景能の物語の3本。落語評論家の高田城さんが監修した。

 松島委員長(63)は「台本がみどり市の『三都物語』として受け継がれ、地域を理解するきっかけになれば。一過性のイベントでなく、100年遊べる道具として残せたらうれしい」と語る。

 5月14日の本番は、いずれも午後1時から、東町の童謡ふるさと館で三遊亭楽麻呂さんが「石原和三郎物語」、ながめ余興場で三遊亭萬橘さんが「大間々あきんど物語」、笠懸町の岩宿ふれあい学習館で三遊亭王楽さんが「岡上景能物語」をそれぞれ披露。その後、3人が同余興場に集結し、午後4時から3本まとめて口演する。入場無料。

 問い合わせは制作委(椎名さん、電0277・73・1195)へ。

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