被災地に届け、産地の善意

 熊本地震被災地の避難所に設置が進む間仕切りシステム用にと、織物産地・桐生の布が続々と集結している。建築家の坂茂(ばん・しげる)さん(58)とNGOボランタリー・アーキテクツ・ネットワーク(VAN)の活動で、布の提供要請を受けた桐生では、坂さんと旧知のテキスタイルプランナー新井淳一さん(84)、桐生織物協同組合(後藤隆造理事長)と同広幅協議会(三田章浩会長)が各方面に呼びかけ。「桐生ならではの支援を」「できることを」と次々に運び込まれている。

 避難所用間仕切りシステムは世界的な建築家の坂さんが考案したもので、紙管を組み立てカーテン状に布をかけて安全ピンで留める簡単な仕組み。避難者のプライバシーを確保し、ストレスを軽減、エコノミークラス症候群の危険がある車中泊を減らす狙いがある。

 23、24日には熊本県と大分県の体育館など6カ所に106室が設置された。今後、大型連休明けには学校が再開するため、教室から体育館に移動する避難者が増え、更衣室や授乳室も必要だ。

 VANでは幅1・1メートルの布を1万メートル求めている。桐生ではボランティア協議会(宮地由高会長)も協力し、青柳ノコギリ屋根店(桐生市東七丁目)南側の倉庫を布の集荷所とした。27日午前11時までに紙管に巻いた医療用カーテンや服地、個人からの寄付などが次々と持ち込まれた。新井さん宅にも桐生だけでなく福井、富士吉田、米沢など各産地から布のロールが届いている。

 ボラ協ではいちはやく被災地に届けようとトラックを手配し、集まった布を積み込んで29日に出発する予定だ。問い合わせはボラ協(電0277・55・0170)へ。

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