梅雨入りの午後

チャバネアオカメムシ

【メモ】チャバネアオカメムシ(カメムシ科)

 葉の裏で息をひそめていたり、丈夫な茎にしっかとつかまっていたり、それぞれじっと静かに過ごす昆虫たち。対して、葉の上には目を閉じ悠々昼寝を決め込むシュレーゲル、池の縁には初めての上陸を果たした無数の細かなヒキガエル。

 湿度を含んだ空気に、生き物たちは敏感で貪欲だ。自分を理解して、場所を見つけて、そこに収まる大切さをそれぞれが知っている。生まれたときから埋め込まれているのか、誰かが教えてくれたのか。

 このあたりが梅雨入りした午後、空はどんより曇っていて、それでいて張り詰めていて、今にもしずくを落としそうだった。それでも、傘は持たない。

 雨つぶに打たれて濡れて、ときに雨宿りして、いろんなことを確かめにゆくのだ。

(2015年6月11日掲載)

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