広沢町に能楽堂、「星野舞台」を移設

 桐生市広沢町五丁目に能楽を上演できる新しい「星野舞台」が完成し、19日の桐生宝生会の月並会で披露された。市内新宿一丁目にあった舞台を移したもので、星野管工(星野尚香社長)が「伝統芸能研修所」として管理する。宮城県仙台市にある倉庫を活用した「能―BOX」を参考にした建物はモダンな外観で、亡き祖父の思いを実現した星野さんは「能楽だけでなく、公民館のようにさまざまな形で使ってもらえたら」と話している。

寄り添うこと

 NHK全国学校音楽コンクールのために人気アーティストが毎年手掛ける課題曲はすてきなものが多いが、中でも「SEKAI NO OWARI(世界の終わり)」の「プレゼント」は心に響く名曲だ▼時につらく思える人生も、実は自らの意思で好きに歩むことが許された比類なき贈り物なのだと勇気づける歌に、孤独を抱えたたくさんの青少年が励まされ、支えになってきたのではないだろうか▼作詞したSaoriこと藤崎彩織さんは中学時代、学校になじめず、友達もできなかった実体験を踏まえて歌詞をつくったという。だからこそ、同じように過ごした経験のある人に、言葉がじかに刺さるのだろう▼県内の高校生も巻き込まれてしまった座間市の事件を通じ、命を絶ちたい人が大勢いて、声にできない叫びをネット上で文字にしていると明らかになった。直接尋ねたわけではないから推測でしかないが、多くは本当に死にたいのでなく、孤独を理解し寄り添う人を求めているのではないか▼では、どう寄り添うか。深淵が見えにくいだけに難しいが、広まってきた「子ども食堂」のような活動は有効にみえる。独りにしない姿勢が信頼を醸成し、心を少しずつほぐしてくれると思うのだ。(

神梅に小水力発電所、県内の土地改良区で初

 みどり市の農業団体・大間々用水土地改良区(理事長・石原条みどり市長)は同市と共同で、同市大間々町上神梅に小水力発電所を開設した。県内の土地改良区では初の取り組みで、農業用水を活用して発電事業を行い、売電収益を水路などの施設の維持管理費にあてる。17日に竣工(しゅんこう)式を行い、石原理事長が発電機のスイッチを押した。

伝産功労者に3氏、木島冨美雄さん経産大臣賞

 2017年度の伝統的工芸品産業功労者等表彰で、桐生産地の3人が表彰された。木島冨美雄さん(82)=木島整経所代表=が経済産業大臣功労賞表彰、佐藤好雄さん(61)=佐啓産業代表取締役=と泉太郎さん(53)=泉織物代表取締役=が関東経済局長功労賞表彰をそれぞれ受けた。

アート・ショウ

 世界中で生まれたばかりの作品を集めた「ジ・アート・ショウ」が、群馬県立近代美術館で開かれた。実業家田口弘氏による日本有数の現代美術コレクションから、2000年以降に制作された最先端の作品たちで、背景は異なっても今を生きる作家たちの息遣いを感じた▼現代ならではの素材も興味深かった。携帯電話の基盤やコードを貼り付けたモザイク状の作品はエチオピア出身の作家。世界中で廃棄された携帯電話はアフリカに集められ、レアメタルを採取したあとの部品は青空市場などで売られるそうだ。またソーラーパネルの破片が鋭角的な黙示録や、ネイル塗料で光るパンダも▼現代美術は難解だと敬遠する向きも多いらしい。評価の定まった過去の作品なら、見るより解説を読んでわかったつもりになるからか。しかし作家が現存すれば直接対話でき、共に変化していける。田口氏はアートはビジネスの方向性を先取りして示してくれるという▼各美術館では子ども向けの体験教室や、学校に出向いての鑑賞教育にも取り組んでいる。自分の目で見て、感じ、考え、伝え、話し合って、共感し、違いを知る。アートは1科目にとどまらず、生きていくための必須の栄養素だと思う。(