探究心の結晶

 桐生球場の外野フェンスに、ピッチングマシンメーカーの名前が新たに加わった。発足したばかりの新法人「スポーツギア」が、地域での存在感を高めたいと広告を出した▼開発に心血を注いだ新型機は優れものだ。投手がボールを投げるときに用いる基本の指は親指、人さし指、中指の3本。マシンも同じ原理で、三つのローターの回転で球に変化を加え、ほぼ全ての変化球を投げ分ける▼仕様上の最速は160㌔だが、実は世界最速の大リーガー・チャプマン並みのスピードも動作テスト中に記録した。投球パターンをコンピューターに記憶させ、特定の投手を模すこともできる▼高校での実践練習を念頭に作られた機械だが、プロのパターンを入力すれば、憧れのピッチャーとの模擬対戦もできそう。実際、売り先にプロ球団も見据える。タブレット端末で遠隔操作できる機能はテレビで人気の「リアル野球盤」に向く気がする。用途と販路の広がりも期待が持てる▼ピッチングマシンにIT(情報技術)をいち早く導入した同社。社長らに「将来はAI(人工知能)で投げそうですね」と水を向けると、都内で開かれた人工知能展を見に行ったばかりだと笑った。探究心の強さに恐れ入った。(

目が不自由でも楽しい吹矢、桐生視障協が体験会

 目の不自由な人にスポーツ吹矢を楽しんでもらう体験会が18日、桐生市総合福祉センターで開かれた。桐生視力障害者協会が月に1回行う交流行事の一環。群馬県スポーツ吹矢協会桐生支部が全面協力して障害について学び、目が不自由でも競技できるよう的を工夫。吹矢を放ち笑顔を見せる参加者たちに、県スポーツ吹矢協会の関口哲夫会長は「県内でも初めてで、全国的にもまれな取り組み。幅広い人に楽しんでもらえてよかった」と成功を喜んだ。

桐生織で上毛かるた、桐生駅で来訪者お迎え

 JR桐生駅構内に19日午前、桐生市と八木節を指す上毛かるたの「き」と「そ」の絵札と読み札を再現した織物タペストリーが掲げられた。桐生市内の織物工場の技術で、柄が忠実に再現されている。

情報統制

 ノーベル賞を受賞したからといって良い人かどうかは分からないが、少なくとも世界的な功績があった人、とはいえるのだろう▼中国の人権活動家でノーベル平和賞受賞者の劉暁波氏が亡くなった。伝え聞くところによると、十分な治療は受けられたとはいえず世界的に批判が集まっているが、中国政府は「内政問題」として意見をはねのけている。その後の対応も、秘密警察が同席した簡単な葬儀、埋葬せず海へ散骨、政府への感謝の言葉を述べる兄の会見には政府関係者が同席し質問を受け付けず、一部の親族にはすべてが終わった後知らされる…と、徹底した統制のもとで進められたらしい▼市場開放やら爆買いやら、経済的に自由主義的な面が拡大したと思っていたが、やはり根幹は社会主義なのだなと再認識する。何よりもそれを強く感じるのは、情報統制。人ではなく組織が優先される社会では、言いたいことも言えない、事実を知らされないということを、今回の件で改めて知らされた▼統制されるよりもたれ流す方がまだ、ましか、とは思うが、テレビのチャンネルを変える中で一瞬映る某女優の呪いのような動画を紹介するワイドショーの画面を見ると、少し自信が揺らぐ。(

山口晃さん「藝術大使」に、桐生市

 桐生市は18日、同市育ちの画家・山口晃さん(47)を市の「藝術大使」に任命すると発表した。現代美術の世界で絶大な人気と実力を誇る山口さんを通して市の魅力をアピールしてもらうほか、まちづくりや文化振興の面でも助言を求めたい考えだ。亀山豊文市長は「将来的には山口さんの作品を(市内で)見られる場も考えたい」と述べ、絵画の取得や展示にも前向きな姿勢を示した。9月2日に同市市民文化会館で任命式と記念講演会を開く。