冬の緑

 畑の脇に延びる狭い土の小路を通り抜けて出勤する。その日の風の強さや湿気、光の加減によって、足元の土の表情は毎日変わる。その変化を眺めるのが楽しみでもある▼真冬、冷え込んだ朝には、地面を押し上げるように霜柱が成長する。踏まずにはおられず足を忍ばせると、ざっくとした感触が足裏から伝わってくる。子どものころから慣れ親しんだ寒い冬の感触▼どんなに寒くなっても、小路の周辺には必ず緑がある。この季節、濃い緑色の細長い葉はヒガンバナ。秋の彼岸のころ、あでやかな赤い花を咲かせていたがそのときは葉などなくて、土から伸びた黄緑色の茎の上に花ばかりが咲いていた▼葉の存在に気づくのは、決まって丈の高い草たちが枯れた後、冬のいま時分だ。つややかな葉が輝いて見える。光を受けてせっせと光合成し、養分をつくって球根を増やし秋の開花に向けた準備をする。もの言わぬ、黙々とした営み▼寒い中でも、地面にへばりつくように葉を広げている植物は意外と多い。赤や黄に染まった花や実がないときは存在に気づく機会さえ少ない野草だが、春に向けた足どりは着実。自ら移動する機能や言葉を持ち合わさぬ命のしたたかさとたくましさを思う。(

大間々高・近藤友紀選手、競歩U20選抜競歩大会出場

 大間々高校陸上競技部の近藤友紀選手(2年)は18日、神戸市で開かれる第29回「U20選抜競歩大会」の男子1万メートルに出場する。競歩を始めて2年目という急成長中の近藤選手。普段は5000メートルで競技し今大会は倍の距離となるが、「全力で歩いて、悔いのないように帰ってきたい」と話している。

シンクトゥギャザー、池袋のEVバス設計・製造へ

 低速小型の電気自動車(EV)を手掛けるシンクトゥギャザー(桐生市相生町五丁目、宗村正弘社長)が、池袋駅周辺を回遊するための移動手段として東京都豊島区が導入を目指すEVバスの設計・製造に乗り出す。車両デザインは、JR九州の豪華寝台列車「ななつ星」を手掛けた水戸岡鋭治さんが担当。「水戸岡さんの夢を形にしたい」と宗村社長。2019年度内の導入に向け、斬新なデザインを具体化するための作業に挑む。

「訂正とおわび」

 人間の仕事だからミスはつきものだ。素直に認めて謝罪し、改善に努めるのが常識である。だが、産経新聞の8日付「訂正とおわび」に至った報道には、もっと不気味で現代的な病理を感じる▼産経は沖縄市で昨年12月に起きた交通事故をめぐり、米兵が日本人を救出して事故に巻き込まれたと報じた記事について「事実は確認されなかった」と削除した。これを報道しなかった琉球新報と沖縄タイムスの2紙を「『反米軍』色に染まる地元メディアは黙殺」「報道機関を名乗る資格はない」「日本人として恥だ」と非難していたが、その事実自体が確認できなかったとして「行き過ぎた表現があった」と謝罪したのだ▼安倍内閣への忖度か、名護市長選での与党側候補への援護射撃のつもりだったかは知らないが、米兵の「美談」を捏造してまで反基地派を批判したいという情動が背景だとしたら、もはや報道機関の常軌を逸している▼こういうことを書くと「従軍慰安婦問題における朝日新聞はもっとひどい」などの批判が想定されるが、その批判自体も偏っているということはこの際指摘しておきたい。そして、同じ報道機関の端くれとして気を引き締める以外にない。(

鍛え上げた能力の極み

 韓国・平昌で始まった冬季五輪。厳寒の地で一流のアスリートたちが精いっぱいの挑戦を続けている。日本人選手の活躍も目覚ましく、女子ジャンプで高梨沙羅選手、男子モーグルで原大智選手、スケート女子1500メートルで高木美帆選手がそれぞれ悲願のメダルを手にした。観衆の気持ちを熱くさせてくれるすばらしいパフォーマンスだった。