美男の大仏さん

 「西の西陣 東の桐生」と称されたのは、桐生織物が京に追いつき追い越せの勢いを得たころか。京都では聞いたことのない文言で、新鮮に響いたものだ。生まれた町も絹の町で、その風情は「越中の小京都」とか。前・中・後も上り下りも、京の都が基準点である▼日本三大なんとかも数多い。御三家ランキングが定まっているものもあれば、三番目を張り合って諸説あるなかで、ご当地では当たり前に喧伝されている場合も。例えば三大名城、三大夜桜、三大奇祭、三大薬湯を挙げられる? では三大仏は? 桐生の子どもたちならすぐ、奈良と鎌倉は浮かぶだろう▼富山県高岡市、前田利長の城跡公園近くに鎮座まします銅造大仏は、銅器のまち高岡のシンボルとして親しまれている。地元では当然、日本三大仏。しかも「日本一美男の大仏さん」を誇るのを知ったのは、つい最近のこと▼露天に阿弥陀仏を一字で表すキリークを頂点とする大円輪光背がそびえて、近づくにつれ視線が迫る。その台座下回廊に並ぶ地獄絵は、火あぶりや血の池や蛇にまきつかれる亡者の姿が子ども心にとても恐ろしかった▼しかしまちおこしらしい丸ぽちゃの「大仏パン」に笑った後は、恐怖心も失せていた。(流)

投手という役割

 元東映の剛速球投手、尾崎行雄さんが亡くなったというニュースを聞いて、幾つかの奪三振シーンが目に浮かんだ。テレビが広く普及し始めたころだったから、野球中継などの映像のかたちで鮮明に覚えている。

100周年の節目飾るぞ 梅田の八木節「日昇会」

日昇会のメンバー

 桐生八木節連絡協議会に加盟する24団体で最古の歴史をもち、桐生市梅田町に拠点を置く八木節チーム「桐生日昇会」(向田博明会長、22人)が、今年で発足100周年を迎える。大正初期に発足した地域の青年会が前身で、多くの名人を輩出し続ける老舗チーム。来月の技能研修発表会や、50周年を迎える8月の桐生八木節まつりに向け、記念すべき節目を飾ろうと特訓中だ。

桐生地区、被害相次ぐ ゲリラ的豪雨2時間で86ミリ

地滑りの現場

 15日夜から16日朝にかけ、桐生地域は激しい降雨に見舞われた。前橋地方気象台によると、15日午後5時から16日午前6時までの桐生市の総雨量は104・5ミリに達した。この影響で西久方町一丁目では民家の裏山で小規模な地滑りが発生し、住宅に土砂が流入した。

雨乞い

 ようやくまとまった雨が降り農作物や草花などにとっては恵みの雨となった▼前橋地方気象台によると、15日の降水量は桐生市で6月としては観測史上2位の93ミリ。16日も11・5ミリ降り、6月の累計は125ミリと平年(約150ミリ)の8割になった。今月はあと2週間あるから、何とか平年を上回ってほしいものだ▼しかし、15日の雨は局地的なものだったから、記録的な少雨で減り続けていた首都圏の水がめである利根川上流8ダムの貯水量の回復とはならず、8ダムの貯水率は17日午前9時現在で52%台しかない。うち草木ダムの貯水率は54%台とこの時期としては過去最悪で、水不足が危ぶまれている▼こうした中、利根川水系渇水対策連絡協議会幹事会と渡良瀬川利水者懇談会・水利使用調整連絡協議会が17日午後に相次いで開催される。上流ダム群の現状と今後の見通しについて情報を共有、渡良瀬川については今後の水運用に向けて情報・意見交換を行う予定だ▼ダムの貯水量は毎年7月から3カ月間、洪水に備えて夏期制限容量に下げているが既に8ダムの貯水量はそれを大幅に下回っている。今夏もダムは干上がるのだろうか。酷暑と水不足、覚悟していなければ。(ま)