遅くなかった

 記録的な大雪から、早いものですでに10日ほど。ここ数日、日差しもあり、比較的暖かいので、徐々にではあるが、わが家の前の雪のかたまりが小さくなってきている。被害にあわれた方にはお見舞いを申し上げたい▼気持ちを切り替えようとユーチューブで人気アイドルグループAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」(略称・恋チュン)の桐生市版ミュージックビデオ(MV)を何日かぶりに見た。再生回数が1万6000件を超えていた。おまけに“MV本編”に入る冒頭にCMまではり付いていて、びっくり▼さまざまな企業や自治体が「○○版恋チュン」を作り、ユーチューブに投稿して人気を集め、話題となったのは昨年の夏の終わりから秋ごろにかけて。桐生市では職員有志が11月ごろから企画を練りだした。「もう遅い」という声もあったようだが、昨年末からいろいろな人に声をかけ、1カ月ちょっとで完成させた▼有志のリーダーは「みなさんが楽しそうに参加してくれたことが大きな喜び」と話していた。確かに商店街のみなさんや子どもからお年寄りまで元気に踊っている。それでいい、「遅く」はなかったと思う。現在、AKB48サイドに公式認定を申請中だ。(ほ)

森山芳平という母樹

 取り壊しが始まった旧森山芳平邸。日限地蔵の縁日に集まった人びとが、通りに面した裏庭の北角に立つ頌功碑をみて、何の碑だろうと、立ち止まって眺めていた。これまでは板塀に隠れて、沿道からは目に触れることがなかった存在である。

沼田屋、合タクを子会社化

 「合タク」の愛称で親しまれているタクシー会社の桐生合同自動車(桐生市東五丁目)が同業の沼田屋タクシー(みどり市笠懸町、小林康人社長)の完全子会社となった。桐生合同の親会社である上信電鉄(高崎市)から全株式を取得した。沼田屋は今後、桐生合同の経営改善を進めながら、両社の特色を生かした事業展開を図る。

空き地や空き家「芸術」でPR 桐生アートプレイスメント事業

 空き家や空き地をアートを通じてPRする「桐生アートプレイスメント事業」が23日、市内各所で始まった。ワタラセアートプロジェクト(皆川俊平代表)と桐生市が主催する新たな事業。展示会場となった空き家には若手アーティストのさまざまな作品が並び、眠りについていた建物に新たな空気を吹き込んでいた。

支える仕組み

 人と会えば大雪の話になる。あの日をどう過ごしたのか。被害状況は異なるが、2週続きの雪かきで腰を痛めたという話から、カーポートがやられた、風呂場の煙突が壊れた、雨樋が落ちた、雪のやり場に困ったと、内容はさまざま▼それでも各人が自力で、あるいは周囲と協力して対処法を探り出し、傷の手当てをしながら、日常生活のリズムを取り戻しつつあるようで、問題を抱えながらも少しずつ前に進む、たくましい人の営みも感じる▼ただ、助けを求める声を発することができず、困難を抱えたままの人もまだいる。高齢者や障害者世帯を対象にした除雪ボランティアの事業で、先週末の3日間に寄せられた除雪希望世帯は30件。民生委員や地域包括支援センターを通した申し込みが多かった▼市街地でも、日陰に積もった雪は解けず、生活道路である路地を歩きにくくしている。我慢強く、だれかに頼ることが苦手な人もいるはずでこうした人びとの声をどう拾い、必要な対処に結びつければいいのか、現在進行形の課題だ▼「雪のときは心細くて、後始末もできない。施設に入った方がいいのかと思った」と、そんな高齢者の声に、よい社会とはどんな姿なのかと考え込む。(け)