商店街ビル群

 桐生市の中央商店街ビル群の一つ、山亀ビルがその姿を生かした形で改修されると、27日付本紙1面に掲載された。どのように生まれ変わるのか注目している▼ビル群は車社会到来に合わせた道路拡幅と歩道設置をセットに、商店街を中高層に近代化すべく、1963年に協同組合を設立して建設が進められた。当時は東京からも視察団が訪れるなど脚光を浴びた▼半面、戦災に遭わなかった戦前のまち並みが事業で失われたと言えなくもない。「残っていれば埼玉県川越市のような観光都市になれたかも」と惜しく思えるのだが、近代化で中心商店街が一時期大変栄えたのは事実だから、結果論でしかないのだろう▼建築から半世紀が過ぎ、「完成から50年」の近代化遺産の定義にも当てはまる。国の高度化事業資金を導入した全国初の試みだったことも勘案すると、壊さず使って残すのは地域の歴史を伝える上でもよりよい選択のはずで、関係者の英断に拍手を送りたい▼同ビルに以前取材で立ち入った際は屋内も老朽化し、何ともいえないほこりっぽさもあって再生の道のりは険しそうだった。耐震性のクリアも含め、ぜひ成功事例となり、他のビルの活用につなげてほしい。(悠)

新聞が学んだもの

 日本の瓦版で現存する最古のものは1615年の大坂夏の陣の合戦の様子を伝え、京都で出回ったそうである。情報を知りたいと欲する人びとに、文字を用いて迅速に伝達する。そんな機能がすでに生まれていた。

夢のケーキ描こう 誕生日に本物贈呈

 あなたが大切な人に贈りたいのは、どんなデザインの誕生日ケーキですか─。桐生中央商店街振興組合(茂木理亨理事長)は、高校生以下の子どもたちを対象にしたケーキイラストコンクールを初開催する。イラストの応募は9月2日から8日まで。上位3点に入賞すれば、そのイラストをもとにプロのパティシエが本物のケーキを作り、大切な人の誕生日に合わせてプレゼントする。

49回目の桐生市ぶどう展示会、23品種146点が出品

 第49回桐生市ぶどう展示会(市、新田みどり農協主催)の審査会が28日、市民文化会館で行われ、今泉知恵子さん(相生町四丁目)の「藤稔」が最高賞である知事賞に選ばれた。29日午前には表彰式のあと出品ブドウの展示販売や直売、とれたてブドウの試食会が行われ、訪れた多くの人たちでにぎわった。

図書室の漫画

 少なくとも記者が子どもだった30、40年前、学校の図書室には、漫画のたぐいは一つも置いてなかったと記憶している。あればきっと、入り浸っていただろう。小さいころから漫画好きで、いいトシこいて「ワンピース」が休載だとがっかりするくらいなので▼「はだしのゲン」は、小学生のころ、いとこの家で読んだ。ジャンプやらチャンピオンやらに慣れた目には、タッチが独特すぎてとっつきが悪かった。読んでみて、特にこわいとか恐ろしいとかかわいそうだとか、そういう感情も生まれなかった。それでも何だか引っかかって、何度か読み返した記憶がある▼その後、歴史を学んだり、いろいろなニュースを見たり聞いたりするようになり、あれが実際にあったことだというのを知り、それを自分のことと受け止められるようになって初めて、あの漫画の意義を理解できた、と思う。小さいころに読んでおいてよかった、と思う▼閉架措置が撤回されたと聞く。もともと図書室になかった漫画が置かれるようになったのには、それなりの理由があるはずなのだ。時とともに風化するのは世の常ではあるが、時がたってもないがしろにしちゃいけないものがある。(篤)