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アンサンブル

 その民謡らしからぬ激しいリズムに魅せられた青年がいた。約3年前に28歳の若さで亡くなった広島出身のミュージシャン菅田光司郎さん。桐生の八木節にほれ込んで何度も来桐し、都内を中心にアレンジ曲を演奏し続けた▼ストリートバンドのリーダー兼ドラム奏者として、全国各地に残る民謡や伝統芸能音楽の本場を訪ね歩く。その中で2009年5月に出会ったのが、桐生市梅田町を拠点に活動する八木節愛好会「桐生日昇会」のメンバーだった▼同6月の八木節技能研修発表会、同8月の桐生八木節まつりも見学。同10月の桐生市青年祭では出演バンドに招かれ、ドラムとサックスでアレンジした八木節を披露した。「太鼓のアンサンブルが絶妙。だから正調八木節が大好き」と八木節の魅力を語った▼急逝したのはその4カ月後。その年の秋の桐生市青年祭には、日昇会が菅田さんの両親らを招待、追悼の八木節公演を行った。「桐生のみなさんには感謝の気持ちでいっぱいです」。目を潤ませながら語った両親の笑顔を思い出す▼桐生八木節まつりは今年で50周年、日昇会も結成100周年の節目を迎える。今夜はまつりの出演順を決める会議。あの独特のリズムが待ち遠しい。(針)